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常世
ここ10年ほど、同じような形の和室に住んでいる。
小学一年生のときに家の改築をし、4畳半の洋室を与えられてから10代の終わりまでずっと洋室で寝起きをしていた。姉と部屋を交換したりして、ずっと同じ部屋というわけではなかったけれど、とにかくカーペットが敷かれ、クリーム色の壁紙の洋室だった。
20代で一人暮らしを始め、一回実家に戻り、今の部屋まで四回引越しをし、その間(実家も含め)ずっと同じような形の和室に住んでいる。まあ「6畳の和室」というものにそれほどいろいろ形があるわけでもないので、「6畳の和室」である限りはそれほど変わりようも無いものなのだけれど。
そして大体、同じような場所にベッドを置き、同じような向きに横たわり、同じような方向に顔を向けて寝ている。
朝(それは夜でも同じだが)起きると、まず夢の余韻が断片化されコチラの意識をかき回し混濁させる。混濁しきったコチラの意識は完全にノーガードになっているので、いま自分のいる「6畳の和室」がどの「6畳の和室」なのかわからなくなる。そして『場所』の記憶の混乱が『時間』の意識の混乱を引き起こし完全に混乱は深まる。
窓があるべき場所に窓がない、聞こえるはずの声が聞こえない、自分のいるべき場所の時計が狂っている。そんなときは大体、体は動かない。混濁しながらも意識はそこにあるのだけれどいくら体を動かそうとしても動かない。
最近は日常における細かい物事を面白いように忘れていく。
忘れていくからなのか、忘れていかないからなのかわからないが、
「記憶」というのが、恐ろしく気まぐれな機能の様に思えてならない。
酒の飲みすぎなのか、桃鉄のやりすぎなのか、
なにやら現実と夢の地続き感、ボーダレス感がすさまじい。
現世と常世を行ったり来たり。
してるのか、どうなのか。
仕事中、あまりにもヒマだったのでそんなこと書いてみた。
ダラダラと。
| 窓の外
| 17:45
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エンドクレジットが示され、終わる
僕は電車に乗り込み、今開いているのとは逆側のドアに体をもたせかけ
そのまま発車を待つがなかなか出る気配がない。
ふと後ろを向くと、
どうやら女性が電車とホームの間にはさまれたということで、
あたりが騒然となっている。
なぜか頭から線路の方へ落ちたらしく、ホームと電車の間からは
ハイヒールを履いた二本の脚がヒョコリとのぞいている格好だ。
ある若い男性が引き上げようとすると
既に腰から上のダメージは激しくあたりは血まみれで、
その女性の、バラバラになった体のパーツが散逸している。
この辺りで、その若い男性とそこらのおばちゃんとの
なにやら怖いやり取りがあったような気がするが忘れた。
また、この辺から風景や電車の中のデッサンが
諸星大二郎のタッチになってゆく。
何故か走り出す電車、次々と死んでゆく乗客、
そしてホーボーのように電車の屋根に陣取る僕と幼なじみ(誰?)。
その幼なじみもとうとう
何やらわからない機械に巻き込まれ死んでしまった。
そこでストーリーの説明のような、
魂がどうたら、あいつに乗り移ってどうたら
などという話があった気もするが、
くわしいことは既にわすれてしまった。
そして僕の夢はエンドクレジットが示され、終わる。
そうなんです、夢のくせにスタッフロールが流れるんです。
| 窓の外
| 08:43
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アーケードをずぶ濡れでゆく
きょうはここに引っ越してきて初めての雨。
この部屋は、駅から高架下を歩き少し路地を入るだけで到着するので、
帰り道、ふいに雨が降ってきたとしても問題はないな
と引っ越した当初から思っていた。
そしてその力量が試される時がとうとう来たのである。
しかし1時間前、髪からシャツからジーンズまでずぶ濡れになり
何とか辿り着いたアーケードを歩いている自分がいた。
今日は少々早めに仕事をあがることが出来るため、
引っ越してきて初めてのチャレンジ、
新宿→自宅徒歩計画、を昼から綿密に計画を立て、
時間までにやるべき仕事を終え、松屋で夕食をとり、
1時間ほどで家に着くことが出来れば、
1時間はJスポでベイスターズの試合が見れるべな、
などと心を躍らせながら徒歩を開始した。
青梅街道をとにかく歩き続ければ家に着くはずなので、
気持ちよく音楽を聴きながら風を切る。
しかし西新宿のビル群の合間から見える空がなにか明滅している。
きっと人為的な光であろうと大して気にもとめず歩き続けるが、
どうも光量が大きいことが次第に気になり始めた。
イヤホンを外し大気の動きに耳を済ますと、
なるほどゴロゴロ言っていやがる。カミナリなのか。
そういわれてみると空模様はあまりに不穏。
しかし楽観的な自分としては家に着くまでは持ちこたえるだろう、
と心に強く信じ込み歩を進めることにした。
しかし中野坂上を過ぎ少したったところで大粒の雨が落ちてきた。
最初は余裕を見せて歩いていたがみるみるシャレにならない勢いになってくる。
仕方なくゲオで雨宿り、少し経っても止まないので、
意を決して今度は走り出してみたがその瞬間、
あたりが光に包まれ4、50メートル先に稲妻の柱が立った。
完全に余裕の色は消え、ベソをかきながらコンビニに駆け込んだ。
そして完全に本日のチャレンジが失敗に終わったことを悟った自分は、
地下鉄に乗り込み、失意のアーケードへと至るのである。
とぼとぼと家に帰ってテレビをつければ
ベイスターズ惨敗の瞬間をまざまざと見せつけられ、
また現在、いくら外の様子に耳を済ませても雨音ひとつ聞こえないようである。
自分の中に少々、間の悪いパートがあることは自覚していたが、
ここまであからさまに間の悪い自分と対峙しなくてはならないことになるとは。
9月からは30代に入るのだからきっと運気も変わるのだろうと、
闇雲に信じ込んでみながら酒でも飲むことにしよう。
| 窓の外
| 21:44
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初夏の軽い『めまい』
夜中に彼女が実家に遊びにきたので部屋で話していると、となりの部屋から姉が起きてくる。慌ててベッドに潜り込む彼女、何事もなかったかのように立ち去る姉。ぼくは横になって彼女を眺めている。彼女のそばに行きたいと思うが、起き上がったら彼女が消えてしまいそうな気がする。しかし、現にそこにいるのだからいなくなるわけがないと起き上がると彼女は消えてしまった。
ふと立ち寄った、あるデパートのような建物内のスペースで映画のイベントをやっている。その配給会社と思しきスタッフが拡声器でがなり立てている。
「何のために2列で行列作ってんのかちゃんと考えてみろ」
「もっと冷静になれ、バカじゃねえのか」
と、それがあまりにひどいので
「ひどい言いようだな、あんた達は何様のつもりだ?」
と文句を言う。
その後少々文房具屋などに寄り、うっかりクリップを大量に口に含んでしまったり、踊り場の階段に座り込んだりの後、会場に戻ってみるとその映画のイベントは終了したようで片付けが進んでいた。次のイベントのためかサッカーの中田のそっくりさんが会場入りし、まわりがざわついていた。
会場を後にし建物を勢い良く飛び出すと何故かそこはビルの谷間の絶壁となっていた。引き返したがなかなか建物の中に戻れなくなっていまい、パニックになり自ら状況を悪化させた結果、緊急用のはしごにつかまったまま宙づりになってしまった。その近くの窓からは中の様子がうかがえるのだが、なかはその建物の医務室のようなところであるらしくけが人などが運ばれてきている。自分が見ているその窓の近くでは白衣姿の木村拓哉と佐藤浩市(トヨエツだったかも)が談笑している。
室内の窓際には医療器具が置いてあり、窓からは入りにくく、中の雰囲気も自分が入って行く空気ではなく異様に気まずい。しかし手のひらは汗でヌルヌルになり金属製のそのはしごから、今にも手を滑らせ落ちてしまいそうだ。背に腹は代えられぬと、窓から無理矢理入り込む自分。少々あきれ気味な、軽蔑まじりの視線を感じる。そんな二人にぼくは泣きながら謝リ続けた。
そして泣きながら目が覚めた。
| 窓の外
| 07:57
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御犬様
東横線の車中、中目黒を過ぎたあたり、窓の外に見えてくる空き地を見るとはなしに見ていると見ず知らずのおじさんに『今の場所に御犬様が見えたか?』と聞かれる。確か見えなかったと思ったので「いえ見えなかったです」と答えるが、その時、窓の外に大きいイヌの像が見えてくる「あれなら見えます」と僕が言うと。「あれはただの像だ」とおじさん。
どこで電車を降りたかわからないが、僕はおじさんについて歩く。その道中おじさんに明日の予定を聞かれ「明日は午前中は大学に行くが、その後はまた渋谷に来る」と伝えると「それなら明日も来ると良い」とおじさん。
そして僕らはその御犬様の像が飾られた屋敷に入っていく。おじさんはそこの住職のような人らしく中の人々に挨拶をしている。中には夏服姿の中学生高校生を含む、いかにも法事をしているといった風情の家族がいる。二人ほどかわいい女の子がいる。皆何をしているのかわからないがボーと立っている。その先にはここのご神体なのだろう「何か」がある。この「何か」に関しては記憶が曖昧で定かではないけれど、人間のミイラのようなものではなかったかと思われる。僕は「かわいい女の子とお知り合いになれますように」と念じ手を合わせた。ご神体が鈍い光を帯びているように感じた。
そして僕はそこの女将のような女性に、部屋へ通され非常に美味しい魚の刺身を御馳走になる。その部屋におじさんがやってきてその器に関して何事か語っていた気もするがそこの記憶も曖昧としている。恐らくその話と呼応しているので謎は多いが、何故か玄関先にある中庭に膳を下げた僕は刺身の入っていた器と醤油の入っていた器を間違って持ってきてしまったことに気づき狼狽する。
そこへ先ほどの女将がやってきたので事情を説明すると「まあそんなに気にすることはありませんよ…、でもここは信じてる方が多いですからね…」。おじさんもやってきたので事情を話すと「では締めとして、この鰹の刺身を一切れ食べさせてやったら良い」と女将に言っている。
僕はそのカツオの刺身を、固くて太い数本の骨に四苦八苦しながらもようやく飲み込み、門を出た。
そこで目が覚めた。
夏らしいと言えばそんな気もする妙な夢。
| 窓の外
| 10:54
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カリプソ
昼に起き、昨日タワレコセール初日に買ったWild Billy Childish & The Blackhands"Captain Calypso's Hoo Doo Party"をエンドレスで聴きながら、ディスクユニオンから届いたCDラックを組み立て部屋を片付け設置完了。結局、同じラックを2つ買ったけれどCD/DVD全部は入り切らなかった。
"Captain Calypso's Hoo Doo Party"は頭に風穴が空いたような素晴らしいサウンドがとてもよい。
片付けついでにDVDをアンプに繋げスピーカーで聴けるようにしたので、試しにと思い手近にあったディズニーの『ファンタジア』を見始め、良い感じに作業でかいた汗も引き、また眠る。
たくさん夢を見たけれど、どれも憶えていない。
| 窓の外
| 20:07
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